中学地理「カラム地図で学ぶ日本の水産業」
日本は島国で四方を海に囲まれているため水産資源に恵まれています。排他的経済水域の面積では第6位の広さで、暖流と寒流がぶつかる好漁場(潮目)も日本近海にあります。
ただし、近年は水産資源の獲得競争が世界的に起きています。
このため日本の水産業も「とる漁業」から「育てる漁業」へと変わりつつあります。
では、都道府県別に見たとき、どこで漁業がさかんなのでしょうか?
カラム地図で見てみましょう。
地理で紛らわしい用語が領海と経済水域です。領海とは、その国の主権が及ぶ範囲。領土の海バージョンみたいなものです。その領海の先にあるのが経済水域で、この範囲の海洋資源を独占的に使用することができます。
日本は世界6位の広さを持つというのは、経済水域のことです。
ひっかけ問題で「領海」として出題されることがあるので気をつけましょう。
都道府県別漁業産出額のカラム地図
()内が全国順位。%は全国に占める割合です。
都道府県別に見た漁業産出額の1位は北海道で全国の約2割です。
漁業での注目ポイントは長崎県が2位であること。
長崎県は、農業生産では上位にくる品目が少ないのですが、漁業はさかんです。
ちなみに、島の数が最も多い都道府県が長崎県で、漁港数も北海道について2番目の多さです。
漁業産出額は上位の都道府県が北と南に寄っていることもポイントです。
カラム地図で見ると、左端と右端の列に色がついているところが多いことがわかると思います。
参考:都道府県別の島の数(海岸線の長さが100m以上)
- 1位…長崎県(971)
- 2位…鹿児島県(605)
- 3位…北海道(508)
(参照:日本海事広報協会ホームページ)
都道府県別 内水面養殖面積のカラム地図
内水面養殖とは、川や湖で行うウナギ、アユ、コイなどの養殖のことです。
こちらは漁業産出額とはガラッと地図が変わります。
()内が全国順位。%は全国に占める割合です。
内水面養殖面積の1位は香川県。
香川県が都道府県別ランキングで1位になる項目は少ないので、しっかり覚えておきましょう。
大阪府(3位)、愛知県(4位)など都市部の都道府県が上位に来ていることもポイントです。