カラム地図で促成栽培(ナス、トマト、キュウリ)の収穫量を確認
ナス、トマト、キュウリの都道府県別収穫量をカラム地図にしました。
この3つは促成栽培の単元で出てくることが多い農産物です。
促成栽培とは、温暖な気候を利用して、本来のシーズンよりも早めに農産物を生産することです。主に夏野菜を冬や春のうちに生産し、出荷します。
温暖な気候といっても冬や春に夏の気候にまではなる地域はないので、ビニルハウスなども活用して、夏に近づけています(「温暖な気候を利用して」というのはこうした意味です)。
ちなみに、ビニルハウスなどを活用することを施設園芸農業といい、施設を利用せず屋外で栽培することを露地栽培といいます。
ナスの都道府県別収穫量
ナスは秋のイメージがあるかもしれませんが、夏野菜です。収穫量はこちら。
()内が順位。%は全国に占める割合です。
ナスの収穫量1位は高知県です。
高知平野の温暖な気候を利用して、冬に夏野菜を生産して近畿圏や関東に出荷しています。
高知県は農産物ランキングで上位に入るものがほとんどないのですが、ナスが1位でピーマンも3位(2018年)。両方とも促成栽培でつくられている農産物です。
キュウリの都道府県別収穫量
ナスと並んで促成栽培の例で出てくるのがキュウリ。こちらも代表的な夏野菜です。
()内が順位。%は全国に占める割合です。
キュウリの収穫量1位は宮崎県。
ナスの高知平野と同様に、宮崎平野の温暖な気候を利用してキュウリが促成栽培されています。
キュウリの特徴は2位〜5位が関東・東北地方であることです。2位の群馬県は温暖な気候とは言えませんが、ビニルハウスなど施設園芸農業で促成栽培を行っています。
トマトの都道府県別収穫量
()内が順位。%は全国に占める割合です。
トマトの収穫量1位は熊本県で19.1%。
2位の北海道の2倍以上の収穫量となっています。
熊本県は、ほかにナスも2位となるなど九州では農業がさかんな県となっており、野菜の農業産出額ランキング(2017年)では、全国4位となっています。
参考ページ:日本の農業県をカラム地図で確認
以上が、促成栽培での代表的な農産物(ナス、トマト、キュウリ)の収穫量カラム地図です。
最後にテスト対策上のポイントをまとめておきます。
- 本来のシーズンより早く作るのが促成栽培
- 夏野菜を冬から春にかけてつくり出荷する
- 高知平野のナス、宮崎平野のキュウリが代表的農産物
促成栽培の反対は抑制栽培。施設園芸農業の反対が露地栽培。